Tシャツのデザインをスマホやタブレットでデザインしてみませんか?!
今回よりシリーズで私たちスタッフがTシャツデザインの制作におすすめのアプリをご紹介しますので、ぜひオリジナルデザイン制作にチャレンジしてみてください。
オリジナルTシャツのデザインをスマホやタブレットでできる
今おすすめのアプリは
この5つです!
↓
ではそれぞれのアプリを簡単に紹介しますね。
その前に
アプリの下に書いている「ベクター形式」「ラスター形式」
これって「何のこと?」と思うでしょ。
実はお絵描き・デザインアプリには、描画の形式にラスター形式とベクター形式があり、その形式によって絵の扱いや編集、出力形式などが大きく変わってくるんです。
実際にアプリで絵を描いている時点では、ラスターとベクターの違いはほとんど分かりませんが、両者の描画形式には大きな違いがあります。
その最大の違いは、
「ベクター形式」は拡大・縮小・変形しても絵が崩れず、描いたままの状態で拡大・縮小・変形できるので、Tシャツの実際の大きさのデザインより小さく描いてもデザインはそのままキレイにプリントできます。(だからプロのデザイナーさんたちはベクター形式のアプリでデザインをすることが多いですね)
※ベクターはラスターとは違い、ピクセルの集合体(タイル画のようなもの)ではなく、点・線・面を座標値と属性情報で描画したものです。
「ラスター形式」は鉛筆・筆・クレヨン・水彩などの様々ペンツールがあり、実際に手描きで絵やイラストなどを描けることです。
ただ描いた絵は拡大・縮小・変形すると元の絵が劣化してしまうので、Tシャツのデザインを作るときは原寸か原寸より大きなサイズで制作する必要があります。
※ラスターとは、小さなピクセルで構成された(タイル画のようなもの)データのことを指します。
「ベクター形式」と「ラスター形式」での描画の違い
↓
ということでTシャツのデザインには「ベクター形式」の描画アプリが向いているのですが、手書き風のデザインを活かしたい場合や、デザインのイメージを伝えたい場合などには「ラスター形式」の描画アプリも手軽ですので、今回は両者のアプリの中からおすすめのアプリを選びました。どれも無料ですのでとりあえずダウンロードして色々試し、自分に合ったアプリでオリジナルデザインを創ってみてくださいね。
おすすめ無料アプリ①[ベクター形式]
Vectornator
使用可能デバイス:iPad/iPhone/Mac
ペンツールでのベジェ曲線、パスファインダー、塗り・線の設定、テキストのカーニング・トラッキング・行の高さ、パスのアウトラインまで、プロのデザイナーさん御用達のAdobe Illustratorの殆どの機能がそろっています。
あらかじめ用意されているキャンパスサイズは、紙、解像度、デバイス、SNS用と細かく設定されており、もちろんカスタマイズも可能です。またアートボードを追加できるので、UIの設計もOK。画像の自動トレース機能や、Iconatorライブラリからはなんと約8万個のアイコンを無料で使えるんです!
またファイルは、AI/PDF/SVG/PNG/JPG形式で読み込み・書き出しOK。Adobe IDにサインインすれば、レイヤーを保ったままデスクトップのIllustratorに直接送ることも可能です。これが全て無料で使えるなんてすごすぎますよね!
操作は慣れがちょっと必要ですが絶対おすすめです!
☆このVectornatorの操作リファレンスは、後日このサイトとYoutubeの[Tシャツショップナカノ]チャンネルにアップ予定です☆
料金::無料
公式サイト:https://vectornator.io/
ツール:ほぼAdobe Illustratorの機能を搭載
書き出し形式:AI/PDF/SVG/PNG/JPG
デバイス:iPad/iPhone/Mac
特徴
ペンツールでのベジェ曲線で描画可能。テキストのアウトライン化可能
読み込み・書き出し形式が豊富(AI/PDF/SVG/JPG/PNG/VN)
Adobe Illustratorにレイヤーを保ったままファイルを送れる
無料で使える8万個のアイコン
画像のオートトレース機能
バックアップ:ユーザー登録すると同じアカウントで他のデバイスと同期。iCloudでも同期可能
おすすめ無料アプリ②[ベクター形式]
Assembly
使用可能デバイス:iPad/iPhone
このアプリは四角や丸・三角・線、そしてアイコンのようなイラストといった、あらかじめ用意されている図形やデザイン要素を組み合わせて、イラストやデザインを完成させていく、いわゆる「描画・デザインアプリ」とは少し違ったアプローチの面白いアプリです。
図形を組み合わせて描くと聞くと、応用性がないように感じますが、全ての図形やイラストがペンツールで編集できるので、全く何もないところから描くより図形から好きなように形を変えていく方が楽な場合もあります。なのでTシャツのデザインにもかなり便利に使えますよ。
料金:無料(一部内課金あり)
ツール:図形(シェイプ)/アイコン/塗りと線/シャドウ/ペンツールコピー&ペースト など
レイヤー:なし
書き出し形式:JPG/PNG/SVG/PDF
バックアップ:iCloudで同期可能
デバイス:iPad/iPhone
特徴
図形を組み合わせてグラフィックを作成
線を塗りに変更可能
ペンツールで図形を編集可能
おすすめ無料アプリ③[ラスター形式][ベクター形式]
Canva
使用可能デバイス:PC(Mac/Windows)/iPad/iPhone/Android
オーストラリアのスタートアップ企業が提供する、ブラウザベースのデザイン作成ツールで、写真・図形、そしてチラシ/ポスター/カード/コラージュやソーシャルメディア投稿など様々な用途に合わせテンプレートが用意されているので、素材をドラッグ&ドロップで入れ込むだけでデザインを作成できます。
どちらかというと描画アプリというよりデザインのレイアウトアプリになります。
私たちは図形やテキストがベクター形式でPDF出力できるので(ただし書体によってはベクター形式のアウトライン化されない場合もありますので注意)ポスターの用紙テンプレートを使い図形とテキストを組み合わせたり、手描きの絵を取り込んでテキストと組み合わせたりしてデザインを創ったりしています。
料金:無料(素材など一部内課金あり)※ユーザー登録必要
公式サイト:https://www.canva.com
ツール:図形(シェイプ)/アイコン/塗りと線/シャドウ/コピー&ペーストなど
レイヤー:なし
書き出し形式:JPG/PNG/SVG/PDF
バックアップ:iCloudで同期可能
デバイス:Webベースなのでデバイスの種類に関係なく使用可能
特徴
書式テンプレートや図形・アイコンの種類が豊富(一部有料)
図形や写真を組み合わせてグラフィックを作成
ユーザー登録のアカウントで他のデバイスと同期
おすすめ無料アプリ④[ラスター形式]
メディバンペイント
使用可能デバイス:iPad/iPhone/Android/PC(Mac/Windows)
漫画やイラスト、簡単お絵描きができるアプリで、1000種類以上のトーン、100種類以上のブラシ、街並み・乗り物などの背景素材、集中線や同心円といった定規機能、漫画用のコマ割り・ページ管理機能なども搭載されており、ない機能はないんじゃないかと思うくらいイラストや漫画を描く人にとって便利な機能が豊富なアプリです。
さらに、フォントワークスが提供するフォント20書体が無料で利用できます。テキストが打てないお絵かきアプリも多いので、これは嬉しいですね!(要ログイン)
ユーザー登録すれば(無料)、これらが無料で使えるなんてホント凄すぎます!
※無料版は結構広告が入ってくるので、気になる人は有料版がオススメです。
料金:無料・広告非表示アドオン(¥960)
ツール:エアブラシ/鉛筆/水彩/Gペン/丸ペン/筆/平筆/丸筆/アクリル/スクールペン/カブラペン/ドローイングペン/ソフトパステル/サラダブラシなどのマルチブラシ/トーン/背景など
レイヤー:可能
書き出し形式:PNG/JPG
バックアップ:クラウドで同期が可能
デバイス:PC(Mac/Windows)/ iPad/iPhone/Androido
特徴:
フォルダ分け可能(有料版)
乗算やオーバーレイなどのオプションあり
マスクレイヤー・ステンシルレイヤー・ハーフトーンレイヤーなどあり
PC版の機能がほぼ使える
ショートカットを設定可能
簡単にコマ割りができる
チーム制作機能
おすすめ無料アプリ⑤[ラスター形式]
アイビスペイント X
使用可能デバイス:iPad/iPhone/Android/PC(Mac/Windows)
メディバンペイント同様、漫画用の機能が豊富で2,100点以上の素材、990種類のフォント、142種類のブラシ、37本の画像加工用フィルター、46種類のスクリーントーン、27種類のレイヤーブレンドモードなど、素材、機能ともにかなり充実しています。
ロックがかかっているブラシがありますが、広告動画を30秒ほど視聴すれば18時時間無料で使えるようになります。
色調補正やぼかし、グラデーションなどのフィルタ機能も豊富です、文字入力も可能で、フォントは日本語・英語ともはフリーで使えるフォントが多くデザインの幅が広がりそうです。ただしラスター形式ですので、あまり複雑な表現はTシャツのシルクスクリーンプリントでは厳しい場合がありますのでご注意ください(転写プリントやインクジェットプリントなどではあまり気にする必要はありません)
アイビスペイントは、無料版「アイビスペイントX」と買い切り型の有料版「アイビスペイント」があり、有料版では広告が非表示になります。さらにプレミアム会員というサブスクリプション形式のサービスもあります。
プレミアム会員になると、より多くのフォントや素材、フィルターの利用可能になり
広告も非表示になるりますが、とりあえず絵やデザインを楽しみたい方は無料版でも十分ですよ!
料金無料:アイビスペイント(広告非表示の買い切り版/¥840)
ツール:Gペン/ペン/デジタルペン/エアブラシ/丸筆/平筆/鉛筆/油彩/木炭/クレヨン/スタンプ/漫画機能レイヤー機能/選択範囲機能/フィルター機能など
レイヤー:乗算やアルファブレンディングなどのブレンドモード/クリッピング機能
書き出し形式:PNG/JPG/MOV/IPV/CLIP(クリスタ)
バックアップ:iTunesやIPV(アイビス形式)での書き出しが可能
デバイスiPad/iPhone
特徴:
CLIP STUDIO PAINTと連携可能
網点や図などのスクリーントーン
縦書き・横書きなどの本格的なテキストツール
絵を描く工程の再生機能(再生速度調整機能あり)
PC、MacとのUSBファイル転送による作品ファイルのインポート・エクスポート機能
おすすめ無料アプリ④[ラスター形式]
メディバンペイント
使用可能デバイス:iPad/iPhone/Android
自然な描画のブラシが充実して、その他にも多様なブラシが用意されておりかなり細かくカスタマイズもできますのでとても多彩な表現が可能です。また他の人が作ったブラシをダウンロードすることもできます。
出力形式もレイヤー付きのPSD形式書き出せるのもとても便利です。
有料版ではレイヤー、シメントリー、遠近法、グラデーション、フィルターなどが使えるので、本格的に絵を描く場合は有料の方が良いと思います。ただシェイプやテキストをタイプする機能はありませんので、デザインの素材の絵を描くアプリとして割り切った方が良いかもしれません。
料金:無料・有料版(1,200円)
ツール:鉛筆/ペン/書道/マーカー/ペイント/水彩画/噴霧器/チョーク/チャコール/設計/塗りつぶし/光彩など
レイヤー・シメントリー・遠近法・複数レイヤーの変換・パターン・グラデーション・フィルタは有料版のみ
書き出し形式:JPEG/PNG/PSD
デバイス:iPad/iPhone
特徴
Photoshopモード
300dpiのプリントサイズなどのプリセットや16Kキャンバスサイズ
フルHDでキャンバスの記録とエクスポートができる
プレゼンやデモ用のミラーリングモード
コミュニティーが盛ん
いかがでしたか?
スマホやタブレットでデザインができるってなんかとても楽しいですよね!
今回は無料のアプリ6選でしたが、このほかにも優れたデザイン・お絵描きアプリが数多くあります。特に最近ではAdobeがイラストレーター(Illustrator)やフォトショップ(Photoshop )などプロ用の有料版アプリも、Adobe会員になれば無料で使えるプランを用意したりとどんどん環境が整ってきていることが嬉しいです☆
これからはここで紹介するアプリの操作方法リファレンスや、他の便利なアプリなど色々ご紹介していきますのでオリジナルデザインを作成する際の参考にしてください。
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